新型コロナウイルス禍で在宅勤務が急速に広がる中、若手社員の79%がテレワークに何らかの悩みを抱えていることが8日、民間調査で分かった。オンラインで気軽に相談しづらい、アドバイスをもらいにくいなど、上司や同僚とのコミュニケーションに関する悩みが目立った。
内閣府が8日発表した9月の景気ウオッチャー調査は、街角の景気実感を示す現状判断指数(季節調整値)が前月比7・4ポイント上昇の42・1となり、2カ月ぶりに改善した。新型コロナウイルスの感染状況が急速に落ち着き、緊急事態宣言の全面解除が決まったことで、家計や企業に前向きな見方が広がった。
西武ホールディングス(HD)が、傘下の西武建設(埼玉県所沢市)の売却を検討していることが8日分かった。売却額は数百億円規模とみられる。新型コロナウイルスの感染拡大で、中核事業の鉄道やホテルが低迷し、経営が悪化。相乗効果の低い事業会社の売却で、経営再建の一助にする狙いだ。
立憲民主党の小沢一郎衆院議員は8日、国会内で記者団に、自民党政権を倒せる野党議員が不在であるとの認識を示し、政権交代を果たすまで衆院議員を続ける意向を示した。「政権をもう1回取るまで(議員を)やる」と語った。
【ワシントン=大内清】米中央情報局(CIA)は7日、中国に関する情報収集と分析を専門に担う「中国ミッションセンター」を設置するなどの組織改編を発表した。バーンズCIA長官は声明で、台湾への威圧や東・南シナ海での覇権的な海洋進出など「敵対的な態度を強める21世紀最大の地政学的脅威である中国」への対応を強化するための措置だと強調した。
岸田文雄首相は8日午前、地球温暖化をコンピューターで予測する気候モデルを開発し、ノーベル物理学賞を授与される米プリンストン大の真鍋淑郎(しゅくろう)上席研究員とオンライン会談した。首相は「日本にとっても大きな誇り。何よりも若い人たちに大きな励みになった」と祝意を伝えた。
東京商工リサーチが8日発表した令和3年度上半期(4~9月)の全国の企業倒産件数(負債額1千万円以上)は前年同期比23・9%減の2937件だった。3千件を下回ったのは、昭和41年度上半期(2982件)以来55年ぶりで、新型コロナウイルス禍を受けた国の資金繰り支援が寄与した。ただ感染拡大を要因とする倒産は急増し、支援を受けても息切れする企業が出てきた。
岸田文雄首相は8日、中国の習近平国家主席、インドのモディ首相とそれぞれ電話で会談した。首相は習氏との会談で、中国が周辺海域で領海侵入を繰り返す尖閣諸島(沖縄県石垣市)の問題のほか、日本政府が人権状況に懸念を表明してきた香港、新疆(しんきょう)ウイグル自治区、香港の問題を提起した。台湾問題も話題に上ったという。
岸田文雄首相が4日に就任して以降、株式市場が新政権への評価を決めかねている。就任5営業日までの日経平均株価の騰落率は2.5%の下落で、小泉純一郎首相就任以降10回の首相交代の中では3番目の悪さ。一方、このところの株価は海外要因にも左右されており、株式市場が岸田政権に落第点をつけたとは言い難い。ただし、富の分配を強調する岸田首相に対しては、税制面などで投資家心理を冷やしかねない政策を取るとの不安もくすぶる。市場では政治の方向性は来年夏まで見えてこないとの見方もあり、評価は当面、保留されたといえそうだ。
厚生労働省は8日、令和4年1月から1億2千万回分の新型コロナウイルスワクチンの追加供給を受ける契約を米製薬大手ファイザーと結んだと発表した。契約は7日付。後藤茂之厚労相は8日の記者会見で「円滑なワクチンの提供に向け取り組む」と述べた。
イエレン米財務長官は7日、連邦政府の借入限度額を定めた債務上限について「設定することで、米国により損害を与えている。政治的な対立を引き起こしている」と批判した。米CNNテレビのインタビューに答えた。
保釈制度の見直しを検討している法制審議会(法相の諮問機関)の刑事法部会が8日開かれ、保釈された被告に対するGPS(衛星利用測位システム)装着を柱とした刑事法改正の要綱骨子案を、賛成多数で取りまとめた。今後、総会で正式決定され、法務省が来年の通常国会に改正法案を提出する見通し。
自民党は8日の総務会で、次期衆院選(19日公示、31日投開票)で示す党公約案を了承した。来週発表する。福田達夫総務会長は記者会見で「短期間に精力的にまとめていただいた。岸田文雄首相の意向を反映し、新型コロナウイルスに苦しむ方がいる中で、国民に希望を持っていただけるようなものになった」と述べた。
立憲民主党の枝野幸男代表は8日の記者会見で、女性政策の充実を訴える衆院選政権公約を発表した。不妊治療の保険適用推進や経済的理由で生理用品が買えない女性への支援が柱だ。今回が公約の第10弾で、最後となる見通し。来週にも公約集としてまとめ、発表する方向だ。
東京・上野動物園で6月に誕生したジャイアントパンダの双子の名前が8日、雄は「暁暁(シャオシャオ)」、雌は「蕾蕾(レイレイ)」に決まった。小池百合子知事が同日の定例記者会見で明らかにした。
多くの現代人が患っている心の病。初期仏教の伝道師スマナサーラ長老は「“ある感情”さえ捨てることができたら健康な心の維持は難しくない」と言います。彼の提唱する「心の健康維持法」とは--。※本稿は、アルボムッレ・スマナサーラ『心は病気:悩みを突き抜けて幸福を育てる法』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。
【北京=三塚聖平】中国文化観光省は7日夜、国慶節(建国記念日)に伴う1~7日の大型連休期間中の国内旅行客数が、前年同期比1・5%減の延べ5億1500万人だったと発表した。新型コロナウイルス流行前の2019年と比べると3割減。連休前に国内の一部都市で感染拡大が起きており、旅行を控えた人が多かったとみられる。
岸田文雄首相は8日午後の衆院本会議で、就任後初の所信表明演説を行った。外交・防衛政策の基本方針「国家安全保障戦略(NSS)」などの改定に取り組む考えを表明した。敵基地攻撃能力を念頭に「効果的措置を含むミサイル防衛能力など防衛力の強化」を図る方針も示した。新型コロナウイルス対策を「喫緊かつ最重要の課題」と位置付けた一方、経済成長と富の分配の好循環を目指して「新しい資本主義実現会議」を創設する考えも示した。
財務省の矢野康治事務次官が8日発売の月刊誌「文芸春秋」11月号に寄稿し、衆院選や自民党総裁選に絡む政策論争を「バラマキ合戦」と批判して財政再建は喫緊の課題だと訴えた。岸田文雄首相が指示した経済対策についても「コストや弊害も含めて、よく吟味する必要がある」としており、新型コロナウイルス禍からの経済復興を財政健全化よりも優先させる政権の姿勢と食い違っている。