【シンガポール=森浩】アフガニスタンで実権を掌握したイスラム原理主義勢力タリバンの幹部は19日までに、新たな政治体制では「民主主義的な制度は全く存在しなくなるだろう」と語った。タリバンが民主的な体制を否定したことで、旧タリバン政権(1996~2001年)と同様に極端なイスラム法解釈に基づく恐怖支配が復活する懸念が高まっている。
次期衆院選の時期をめぐって自民党内で「党総裁選を先行実施し、衆院選を後回しにすべきだ」との政権浮揚策が持ち上がっていることに対し、立憲民主党など野党が「憲政の常道の逸脱」と批判を強め、衆院議員任期満了日の10月21日までに衆院選を行うよう求めている。野党側は自民内の動きを牽制(けんせい)し、菅義偉(すが・よしひで)政権に支持率低迷の打開策がない状況のままで衆院選に追い込みたい考えだ。
千葉県八街(やちまた)市で6月、トラックが下校中の小学生の列に突っ込み児童5人が死傷した事故を受け、警視庁は19日、夏休み明けの児童の安全確保に向け、可搬式オービスによる速度取り締まりなどの交通事故防止啓発活動を展開した。
新型コロナウイルスの重症者の増加が目立つ50代のワクチン接種を促進するため、東京都が50代向けに計約17万5千人分のワクチンを都内自治体に追加供給を始めたことが19日、分かった。都の大規模接種会場用に供給されたワクチンを転用する形。50代の重症者急増は小池百合子知事も「50代問題」と位置づけ、接種加速の方針を示しており、重症者の抑制で医療逼迫(ひっぱく)を解消する狙いもある。
新型コロナウイルスワクチン接種後の健康被害について、厚生労働省の専門分科会は19日、41人分の申請について審議し、22~66歳の男女29人の健康被害を認定した。予防接種法に基づく救済制度で、新型コロナワクチンについて初めて審議された。
政府は19日、中国が日本製ステンレス製品に反ダンピング(不当廉売)関税を課しているのは国際協定に違反する可能性があるとして、世界貿易機関(WTO)に裁判の「一審」に当たる紛争処理小委員会(パネル)の設置を要請した。
国内で19日、新たに2万5千人超の新型コロナウイルス感染者が確認され、2日連続で最多となった。感染力が強いインド由来のデルタ株が猛威を振るっており、約20府県で最多を更新するなど全国的に感染拡大が止まらない状況だ。重症者も49人増えて1765人となり、7日連続で最多となった。
【シンガポール=森浩】イスラム原理主義勢力タリバンが実権を握ったアフガニスタンで、国外退避を目指す市民が後を絶たない。タリバンは首都カブールの国際空港前に検問所を設け、空港に入ろうとする市民を発砲で追い返している。タリバン幹部は「すべての人を恩赦した」と融和姿勢を打ち出したが、実際の行動とは乖離(かいり)が見える。
政府は新型コロナウイルスの感染状況を評価する指標を見直す。ワクチン接種の進展などを踏まえ、新規陽性者数よりも重症者数や医療提供体制を重視する方向で、緊急事態宣言などの発令基準も改める。コロナ対策分科会の専門家が検討を進めており、宣言の期限である9月12日までに結論を得たい考えだ。制限緩和の方向性も含めた「出口戦略」の提示を急ぐ。
アフガニスタンで実権を掌握したイスラム原理主義勢力タリバンは組織形態は不明な部分が多い。最高指導者のアクンザダ師は精神的指導者という側面が強く、3人の副指導者や指導者評議会が牽引(けんいん)する集団指導体制をとっている。
防衛省は令和4年度予算の概算要求で、過去最大の5兆4千億円超を計上する方針を固めた。軍拡を急速に進める中国への対処をにらみ、南西諸島の防衛力を強化。兵器の研究開発費を大幅に増やし、3千億円前後とする方向で調整する。人工知能(AI)や無人兵器など最先端技術への投資を増強し、防衛装備庁の人員も百数十人増を求める考えだ。政府関係者が19日、明らかにした。
トヨタ自動車は19日、世界的な半導体不足に加えて東南アジアでの新型コロナウイルスの感染拡大で部品調達が滞り、9月の世界生産台数は計画よりも36万台減って54万台程度になる見通しだと明らかにした。計画比で4割減産となる。コロナが世界規模のサプライチェーン(供給網)に打撃を与えている実態を浮き彫りにした。
台湾紙、自由時報は19日、中国国家鉄道集団傘下の「中鉄コンテナ運輸」が8月末~9月上旬、中国とリトアニアを結ぶ直行貨物列車の運行取りやめを決めたと報じた。台湾とリトアニアが相互に代表処(大使館に相当)を設置することに対する中国の制裁の可能性がある。
好調な視聴率を記録した東京五輪に続いて、東京パラリンピックが24日開幕する。学校観戦を除いて原則無観客となる中、NHKは過去最長の500時間超の放送を予定、民放も初めて一部競技を生中継して、テレビ観戦を盛り上げる。視聴者になじみの薄い競技が多いこともあり、各局はパラ競技の魅力を伝える事前の関連番組も放送。障害のあるリポーターの起用や字幕の工夫など、あらゆる人が楽しめる番組づくりにも力を入れる。