子宮頸(けい)がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐワクチンの積極的勧奨の再開が12日、厚生労働省の専門部会で正式に認められた。中断要因となった接種後の慢性的な広範囲の痛みなどの症状は接種歴がなくても一定数存在することが判明し、国内外の調査で接種との関連性は確認されなかった。一方で予防効果などのエビデンス(科学的根拠)は集積。安全性と有効性の両立で機が熟した形となった。再開に向け、当事者の女子や保護者らが納得して接種を判断できる環境整備が求められる。
新生銀行に対するSBIホールディングスのTOB(株式公開買い付け)をめぐり、両社は12日、新生銀の大株主である預金保険機構の質問状に対し、いずれも令和7年3月期の最終利益を700億円台に引き上げる計画を示した。SBIは25日予定の臨時株主総会で買収防衛策発動が可決されればTOBを撤回すると表明。機関投資家に影響力がある大手議決権行使助言会社は防衛策への賛成を推奨しており、同機構などを通じ2割の議決権を握る政府の動向に注目が集まる。
横丁といえば、赤提灯(ちょうちん)を吊り下げた大衆酒場が並ぶ哀愁漂う飲み屋街というイメージだが、最近はカジュアルな価格帯とスタイリッシュな雰囲気の「ネオ横丁」が人気を集めている。新型コロナウイルス禍の昨年6月に虎ノ門ヒルズビジネスタワー(東京都港区)に登場した「虎ノ門横丁」もその一つだ。コロナ禍でも客足が落ち込むことはなく、むしろ当初見込みの売り上げを上回っているという。飲食店の多くが大きな打撃を受ける中、なぜ着実に来客数を維持できたのか。
10月31日に投開票された衆院選で、島根1区では名字と名前の読み方が同じ「かめいあきこ」氏が2人立候補した。一人は立憲民主前職の亀井亜紀子氏(56)。もう一方は無所属新人の亀井彰子氏(64)。当初、島根1区は盤石の地盤を持つ自民前職の細田博之氏(77)と亀井亜紀子氏との一騎打ちになるとみられていたが、公示直前に2人目の「かめいあきこ」氏が登場。亀井亜紀子陣営はポスターなどの表記変更も余儀なくされた。県内の選挙管理委員会も案分票の対応に気をもんだ。その結末は…。
葉が敷き詰められた容器の中、目をこらしてようやく見つけられる小さなイモムシ。東京都足立区生物園(同区)で飼育されているチョウ「ツシマウラボシシジミ」の幼虫だ。成虫しても羽を広げた大きさがわずか2センチ程度で、国内では長崎県の対馬にしか生息していない。絶滅の危険性が極めて高いとして、環境省が絶滅危惧「1A類」に分類するほど数を減らし、同園では人工的に繁殖させる取り組みを進めている。
世界的に電気自動車(EV)シフトが進む中、日系自動車メーカーが高性能エンジンを搭載したスポーツカーを相次いで投入する。日産自動車は、半世紀以上の歴史を持つ「Z」(日本名・フェアレディZ)の新型車を市場規模の大きい米国で2022年春に発売する。トヨタ自動車はSUBARU(スバル)と共同開発した新型「GR86(ハチロク)」を10月下旬に投入した。運転の楽しさや走行性能といった車本来の魅力を追求し、ブランドイメージの向上につなげたい考えだ。
キヤノンは、自動撮影カメラ「パワーショット ピック」を今月末に発売する。“専属カメラマン”のように自動で撮影してくれる新ジャンルのカメラとして売り出す。直販サイトでの販売価格は税込みで4万5980円。
佐野らーめんで知られる栃木県佐野市の老舗造り酒屋が「ラーメンに合う日本酒」を開発し、話題を呼んでいる。ラーメン女子の森本聡子さんが参画し、若者や女性にも受け入れられるフルーティーな味に仕上げたほか、カップ酒タイプで手軽に飲めるのも売りだ。森本さんも「いける」と太鼓判を押す自信作で、同社は酒造メーカーなどが新型コロナウイルス禍で苦境に立つ中、攻めの海外販売も視野に入れる。
祭りばやしにあわせて獅子が舞う民俗芸能「獅子舞」-。香川は今でも800もの獅子舞が残っている獅子舞王国だ。お正月に登場するイメージもあるが、香川では秋がシーズン。獅子舞が地域の結びつきのシンボル的存在となり、それぞれ独自の進化を遂げながら伝承されてきたという。11月7日には、県内の獅子舞が集うイベント「獅子舞王国さぬき」が、国の特別名勝、栗林公園(高松市)で開かれた。今年も新型コロナウイルス禍の影響を受け、規模を縮小せざるを得なかったが、主催者は「将来的に讃岐の獅子舞が全国的に知られ、盛大なイベントになるよう、今が踏ん張りどころ」と話している。