本連載は、シンガポールに在住し東南アジアに精通したコンサルタント・坂田幸樹氏が、インドネシアの「ゴジェック」、マレーシアの「グラブ」、シンガポールの「スワット・モビリティ」、タイの「リッスンフィールド」などの豊富な事例を基に、東南アジアと日本社会の共通点を紐解きながら、日本企業のDXやイノベーションにどう生かすかを解説した書籍『デジタル・フロンティア 米中に日本企業が勝つための「東南アジア発・新しいDX戦略」』(PHP研究所)から一部を抜粋・再編集して掲載する。第1回となる本稿では、インドネシア発のユニコーン企業で、スーパーアプリを展開する「ゴジェック」が実現した社会イノベーションの事例を紹介し、東南アジアと日本社会の共通点を解説する。キーワードは「半径5キロ圏内の問題解決」だ。