「ハイブリッド」と言うと、まずはハイブリッドカーが思い浮かぶが、ハイブリッドとは、そもそも「雑種」を意味し、異なる2つのものがかけ合わさったことを言う。ハイブリッドカーが大きな市場を拓いたように、「ハイブリッド」は、すでに成熟した技術に突破口を見出すことができるという点で、イノベーションにはなかなか有用な考え方だ。
実は、量子コンピュータに代表される「量子情報処理」という新しい分野でも、この考え方が大きな役割を果たしている。ハイブリッドを合言葉に進展する学際的、融合的な研究開発は、いったい量子コンピュータの実現にどんなインパクトを持っているのだろうか?