日産自動車は28日、令和4年3月期業績予想の連結最終損益を600億円の黒字(前期は4486億円の赤字)に上方修正したと発表した。通期の黒字は3年ぶり。従来は600億円の赤字を見込んでいた。背景には、固定費削減などの構造改革が進み、世界各地で進める新型車投入の効果が出るとの期待がある。また、3月に火災が発生した半導体大手ルネサスエレクトロニクスの那珂工場(茨城県ひたちなか市)の生産回復も追い風にしたい考えだ。しかし世界的な半導体不足は続き、東南アジアで新型コロナウイルス感染が再拡大するなど、リスクが消えたわけではない。