デジタル技術やAIの台頭など、変化が激しく不確実性の高い時代において、今、多くの企業で「パーパス経営」が注目されている。こうした「同じ経営理念やパーパスを信じる人たちが共に行動する」という理想的な民間企業の姿は、見方によっては「宗教」にも通底する部分があると言えるのではないか。本連載では『宗教を学べば経営がわかる』(池上彰・入山章栄著/文春新書)から、内容の一部を抜粋・再編集。世界の宗教事情に詳しいジャーナリスト・池上彰氏と、経営学者・入山章栄氏が、宗教の視点からビジネスや経営の在り方を考える。
第2回は、イノベーションを起こすために必要でありながら、多くの日本企業から失われている「両利きの経営」の重要性について論じる。