日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(66)の役員報酬を過少記載したとして、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われた元代表取締役、グレゴリー・ケリー被告(64)と法人としての日産の公判が29日、東京地裁(下津健司裁判長)で開かれ、検察との司法取引(協議・合意制度)に合意して起訴されなかった大沼敏明元秘書室長が初の証人として出廷した。検察側は有価証券報告書の過少記載の実行役を担ったとされる元室長らの証言から、カルロス・ゴーン被告とケリー被告との共謀関係などを明らかにする方針で、弁護側は証言の信用性などを争う見通しだ。